産後の女性の性欲がなくなるのはホルモンのせい!

子どもが生まれる前はむしろセックスに積極的だった妻が、子どもを産んだ途端に別人のように変わってしまった…そんな変化を目の当たりにし、ショックを受けている夫も多いかもしれません。しかしそれは妻があなたを嫌いになったからではなく、「ホルモン」のしわざである可能性が大です。

◆産後の女性から性欲を奪う「プロラクチン」とは?

妊娠~出産~産後は、女性のホルモンバランスが大きく変化する時期です。妻に付き合って一緒につわりになってしまった夫もいるかもしれませんが、妻の体ではさらに激しい変化が起こっていることを、まずは理解する必要があります。

特に産後は「授乳」という大切な仕事が控えているため、女性の体では母乳をスムーズに出すためのさまざまなシステムが働きます。その一つが「プロラクチン」というホルモンの分泌です。

プロラクチンは男女ともに分泌されるホルモンの一つで、女性の場合は乳腺の発達や母乳の合成に深く関わっています。またプロラクチンには、排卵や受精卵の着床、そして性欲を抑制する作用もあります。つまり「今いる赤ちゃんに栄養を与えることに集中させ、次の子どもが生まれないようにする」ためのホルモンだといえるのです。

ちなみに男性の体では、射精後にプロラクチンが多く分泌されます。射精すると、一気に性欲のボルテージが下がってしまう男性が多いのですが、それがまさにプロラクチンの作用です。性衝動をコントロールするために役立っているものと思われます。

あの射精後の冷めた感じを思い出せば、授乳中の女性の性欲が弱まっているのも「なるほど」と理解できる男性が多いのではないでしょうか?それは産まれた子どもの育児に集中させようとする、体の大いなる自然作用であり、決して夫がどうでもよくなったからではないということを分かってあげましょう。

◆愛情ホルモン「オキシトシン」が、夫への関心を薄れさせる!?

もう一つ、授乳中の女性の体で分泌されるホルモンがあります。それは「オキシトシン」です。

プロラクチンが母乳を作るホルモンだとすれば、それを乳管に流れ込ませて、赤ちゃんが飲めるようにサポートするのがオキシトシンの役割です。さらにオキシトシンには子宮を収縮させる作用もあり、産後の体の回復にも役立っています。

そんなオキシトシンは、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれ、幸福感や満足感をもたらす作用でも知られています。ですから授乳中の女性は、いいようのない幸せな感覚に包まれ、我が子を愛しく思えるようになるのです。自然はうまくできています。

しかしその愛情ホルモンが、夫との関係を「やや疎遠にする」ともいえるかもしれません。授乳中の女性は、赤ちゃんとの蜜月で十分愛情が満たされた状態になっているため、恋愛を必要としにくい状態になっているからです。これもまた、すぐに次の子が生まれないようにする自然のはからいではあるのですが、夫にとってはのけ者にされたようで少しさみしい気持ちを味わうかもしれませんね。

しかし、このように女性の体で起こるホルモンの変化を知ると、「どうせ俺なんて」といじけた気持ちを持たずに済みます。産後の女性は、いわば動物的になっていますので、「今はそういう時期なのだ」と温かく見守ってあげましょう。授乳が終わってひと息つけば、つきものが落ちたように性欲が戻ってくる女性が多いはずです。